25年 給料ランキング#9Photo by Masataka Tsuchimoto

総じてリストラも多いが、年収も高い製薬業界。特集『25年 給料ランキング』の#9では、製薬大手12社の2024年度平均年間給与を基に給料序列を明らかにする。さらに、各社の経営トップの役員報酬が従業員平均年間給与の何倍に当たるかも算出。従業員と役員の“待遇格差”もレポートする。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

国内最大手の武田薬品
平均年間給与1103万円

 製薬業界では、営業パーソンを意味する医薬情報担当者(MR)の高待遇などで、大手では平均年間給与の1000万円超えが当たり前だ。

 2024年度(24年12月期、25年3月期)の有価証券報告書を見ても、主要12社(武田薬品工業、大塚ホールディングス〈HD〉、アステラス製薬、第一三共、中外製薬、エーザイ、協和キリン、小野薬品工業、塩野義製薬、住友ファーマ、ロート製薬、参天製薬)のうち8社が1000万円超えという華々しい結果となった。

 一部を紹介すると、国内最大手の武田薬品は3位で、その額は1103万円だった。経営トップのクリストフ・ウェバー社長CEO(最高経営責任者)が21億6000万円も報酬を得ていることからすれば意外な順位かもしれない。

 その武田薬品を上回った企業が2社存在する。それはどの会社か。また、12社で最下位となった企業は1位の「半分強」の平均年間給与にとどまった。その残念な企業と理由とは。

 またダイヤモンド編集部は給料ランキングに加え、「経営トップの報酬額が従業員の平均年間給与の何倍に当たるか」も計算した。その結果からは、各社の社風が浮かび上がる。次ページで明らかにする。