生保協会の代理店業務品質評価
初年度は42代理店が認定
2月24日、東京都千代田区にある生命保険協会にて、業務品質評価の認定を受けた乗り合い代理店が公表され、あわせて授賞式が開催された。
業務品質評価についてはこれまで何度も取り上げているが、改めて振り返っておこう。
今や、大手生保を中心とした営業職員チャネルに次ぐ存在感を示すまでになった乗り合い代理店チャネルは、来店型ショップから訪問販売型まで、全国に約2万2000店を数える。複数の生損保の保険商品を取り扱い、顧客のライフプランや要望に応じて最適な保険を提案するというのが、受け入れられている最大の理由だ。
その乗り合い代理店は大型代理店ともなれば、取り扱う保険会社の数は数十社にもなる。それぞれの保険会社が代理店に対して指導や教育、監査などを行うが、求めるレベル感はさまざまだ。
また、代理店の評価に応じて手数料の上乗せなどを行っているが、自社商品を優先的に販売してもらいたい保険会社の中には、甘い基準を提示するケースも少なくない。
そこで、保険会社によってバラバラだった乗り合い代理店の評価基準を統一しようとしてできたのが、この業務品質評価というわけだ。
評価項目は、顧客対応とアフターフォロー、個人情報保護、ガバナンスの四つの領域における基本項目150、応用項目60の合計210項目。そのうち基本項目150の基準を達成すれば、一定の業務品質をクリアしている乗り合い代理店として「認定」を受けることができる。
審査は、1代理店ごとに3人のチームを編成し、書面審査や代理店を訪問して審査を行っている。時には数十項目に上る資料の再提出などを求めるなど、審査を受けた代理店からは悲鳴も上がっていたほどだ。
その業務品質評価の初年度に審査を申し込んだ代理店は54社。そのうち評価基準をクリアして認定を受けたのは、42代理店という結果となった。
晴れて認定を受けた代理店トップたちの反応はというと、安堵の声と共に「あの代理店も認定を受けたのか……」という声も少なくない。というのも、社会保険の潜脱疑惑などで、とかく話題に上る代理店も認定されていたからだ。もっとも生保協会側も手をこまねいていたわけではない。