住友生命保険は、2023年から25年までの新中期経営計画「スミセイ中期経営計画2025」を発表。併せて、2030年のグループビジョンを策定した。同社の高田幸徳社長に意気込みと狙い、前中計の評価も含めて話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 藤田章夫、片田江康男)
前中計は“コロナ中計”
デジタル化が想定外に進捗
――まず前中期経営計画(20年度~22年度)に対する評価を教えてください。
前中計は、スタートしてすぐに新型コロナウイルスの本格的なまん延に直面しました。そのため数値目標を一度見直しましたが、その目標はおかげさまで全て達成する見込みです。
20年度の春を思い返してみると、実はコロナ禍は1年くらいで収まるのではないかという見込みがありました。ですが実際には3年間続きましたので、前中計は“コロナ中計”といってもいいと思います。
この期間にはいろいろな気付きや知らぬ間に変わっていったことがたくさんあると思います。その中で、想定外に進んだこととして真っ先に挙げられるのがデジタル化です。
お客さまに対して、非接触で営業活動を行なったり、保険契約の手続きを進めたりすることは、当時から計画を作っていましたし、いずれやらなければならないということは分かっていました。ですがコロナ禍で、すぐにやらないと顧客接点がなくなってしまうという事態になったわけです。必要に迫られたことで、かなり進んだと思います。これは当社だけではなく、業界全体で進んだと思っています。
もう一つは、保険の必要性が改めて認識されたということです。