初対面でも会話が続く3つのポイント

本多 ちょっとしたことに気をつければ、気持ちよく会話のキャッチボールができるようになると思います。いまの会話のポイントは3つです。

① 相手に興味を持って聞く
② 「そうなんだ」で終わらせない
③ 必ず「答え」がある質問をする

 まず、「スタンス」的なお話をすると、相手に興味を持つこと。これが大事かなと思います。興味を持っていれば、聞きたいことがたくさん出てくるし、会話が途切れにくいと思います。

 そして、相手に質問をしたら、「そうなんだ」で終わらせない。「そうなんだ」と言ってしまうと、そこで話題が完結してしまうので、次の会話が広がりません。

――なるほど。「③必ず『答え』がある質問をする」とはどういうことですか?

本多 答えを一生懸命探さないといけないようなことを質問すると、口下手な人は口ごもってしまいがちです。「うーん、なんだろう」と答えるのに時間がかかってしまうと、「間」が生まれてしまいますよね。

 家族や数年来の友人など、親しい人であれば沈黙もそれほど気になりませんが、まだ親しい間柄ではない人とのあいだで沈黙が続くと、どうしても気まずい空気が生まれやすい。

本多正識

――言われてみれば……。私も、親しくない人と距離を詰めようと、実のあることを話そうと話題を振った結果、なんだか尋問みたいになってしまった……みたいなことが、よくありました。

本多 盛り上がってきたら、ちょっとずつそういう話題にうつっていくのもいいかもしれませんね。はじめのうちは、たとえば、
「きょうだいはいるの?」
「子どものころ、どんな遊びしてた?」
「芸能人だと誰が好き?」
「誕生日は?」
など、このくらい、シンプルな質問がいいと思います。

――絶対に答えがある質問ですね。

本多 そうそう、誕生日がない人、いないでしょ。「すみません、僕、誕生日ないんです」って言われたら、それはそれで面白いかもしれないけど(笑)。

――たしかに(笑)。

本多 答えがある質問なら、相手もパッと答えられるし、「〇〇さんはどうなんですか?」と、会話も盛り上がりやすい。