大学内の学部序列に対する認識

 縦軸の位置づけには早稲田と慶應の学生がやや敏感なようだ。特に付属高校からの持ち上がり学生たちは、学部ヒエラルキーにも敏感だ。比べて、付属がない上智大生はあまり気にしていない。ICUの学生になると、こうした縦軸の設定自体を「無意味だ」と嫌う。

 たしかに、くだらない差別意識は捨て去るべきである。ただ、現実にはしっかりと大学階級差が存在し、多くの大学生たちがそれを意識している。だから、他のグループも含めて、こうしてビジュアル化を試みた。

 現実をきちんと見すえたうえで「無意味だ」と言える人間が、一番カッコいい。本書はそのように考えている。