わが子に最強の中高一貫校&小学校&塾#25Photo:PIXTA

グローバル教育熱の高まりを受けて、海外名門大学進学に通じる、ボーディングスクール(全寮制インターナショナルスクール)が昨年、日本で相次いで開校した。一方、中高一貫校では、国内の名門大学以上に海外大学の合格実績向上に注力する学校が増えている。特集『わが子に最強の中高一貫校&小学校&塾』(全26回)の#25では、首都圏中高一貫校の海外大合格率ランキングを掲載するとともに、高まるばかりの国際志向の現状に迫る。(ダイヤモンド編集部)

※2022年4月1日に公開した有料会員向け記事を、期間限定で無料公開!全ての内容は、取材当時のままです。最新版の特集『2024年入試対応!わが子が伸びる中高一貫校&塾&小学校』も併せてご一読ください。

全寮制インターナショナルスクール
2022年から全国で開校ラッシュ

 2022年夏、いよいよ、英国の超名門ボーディングスクール(全寮制インターナショナルスクール)が日本に初進出する。今年8月に岩手県八幡平市に開校する予定のハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(ハロウ安比校)だ。

 もう一つの英名門校、ラグビースクールジャパン(ラグビー日本校)は23年9月に千葉県柏市に開校予定だ。今年からこの他、日本各地にボーディングスクールが続々開校する予定だ。

 なぜ今、全寮制のインターナショナルスクールなのか。「インターナショナルスクールタイムズ」の村田学編集長が説明する。

「国際バカロレア(世界中で導入されている教科横断型の国際教育プログラム)にのっとった、子どもの性格を含め育てる全人教育を、寮生活を通じて受けることができる点が人気。英国式のカリキュラムを導入しているスクールもある」

 小学受験競争を描いた小説『天現寺ウォーズ』(イカロス出版)の作者で教育ライターの佐野倫子氏は「中学受験層の中で、日本の大学ばかりでなく海外の大学に挑戦したいという気運が高まっていることが背景にある。日本でもグローバル教育が掲げられて久しいが、語学力だけでなくグローバルリーダーに必要な教養やスキルを身に付けたいと考える先進的な保護者が増えている」と分析する。

 英国式のハロウ安比校やラグビー日本校に入学すれば、海外名門大学への道が開けるのに加えて、世界で通用する教養やマナーなどを幼少期から腰を据えて学べるというわけだ。

 一方で、日本の全寮制インターナショナルスクールも花盛りだ。

「ハロウ安比校やラグビー日本校が『英国型』なら、日本国内の各校は『海外受験型』。主に海外大学への進学指導と英語教育に重点を置いたカリキュラムが特徴」(村田氏)

 そんな「海外受験型」の代表校が、20年に開校した、日本初の全寮制小学校、神石インターナショナルスクール(広島県神石高原町)だ。

 片や、一般的な中高一貫校でも難関私立校を中心に、東京大学をはじめとする国内難関大学よりも海外大学への合格実績に注力する学校が急増している。

 そこで次ページでは、インターナショナルスクールまでは考えなくても、国内の難関大学と海外大学への進学を両にらみできる中高一貫校を探したい人のために、首都圏私立中高一貫校の「海外大学現役合格率ランキング」を掲載した。最新インターナショナルスクールを学費から卒業後の進路まで解剖した徹底取材と共に、子どもにグローバルな人生を歩ませたい親は必見だ。