一般公開しているのはほんの一部だけ

パリの「地下墓地」に観光客行列、600万体の遺骨が納まる迷宮に戦慄【写真付き】撮影に三脚や自撮り棒は禁止されている

 現在カタコンブ・ド・パリとして見学ができるのは、パリの地下に広がる地下採石場跡のほんの一部分です。またこの地下空間は、第二次大戦のドイツ占領下のパリにおいて、ドイツに抵抗するためのレジスタンス活動の場所にもなりました。

 カタコンブ・ド・パリ入口の向かい側には、2019年にオープンしたパリ解放博物館があります。同館でも地下空間へ降りることができ、そこでは当時レジスタンス活動の司令部跡を見学できます。

パリの「地下墓地」に観光客行列、600万体の遺骨が納まる迷宮に戦慄【写真付き】カタコンブ・ド・パリとパリ解放博物館は併せて見学したい

 公開されている以外の地下空間は、立ち入りが禁止されています。ただ、パリの至る所に地下への出入口は残されおり、「カタフィール」と呼ばれる見学区域外にこっそりと忍び込む愛好家はいます。しかし坑内は複雑に入り組んでいて、迷いやすく大変危険です。また許可なく坑内に立ち入った場合は罪となり、罰金が科されます。かつて地下に迷い込んで行方不明になり、11年後に遺体で発見されたという男性の逸話も残っています。

■パリ解放記念館
・URL: http://www.museeliberation-leclerc-moulin.paris.fr/

予約なしだと行列覚悟

パリの「地下墓地」に観光客行列、600万体の遺骨が納まる迷宮に戦慄【写真付き】広場をかこむカタコンブ・ド・パリへの入場列

 カタコンブ・ド・パリは、人気の観光スポットであるだけに、常に混雑し入口は行列ができています。どの曜日のどの時間帯がどれくらいの混雑割合になるかは、カタコンブ・ド・パリの公式サイトに目安が載っています。それによると、定休日(月曜日)明けの火曜日は来場者が多く、その翌日の水曜日がもっとも人は少なくなります。そして週末が近づくにつれて来場者は増えていき、土曜日をピークに日曜日は少しだけ減ります。もっとも確実で早い入場方法が、オンラインで手配する時間指定の優先入場チケットです。

 予約は公式サイトのリンク先からでき、優先入場チケットとオーディオガイドが付いて大人€29。通常のチケットは€14で、オーディオガイドが€5ですから€10割高です。ただし、ダンフェール・ロシュロー広場は日除けもなく吹きさらしの場所ですので、真夏や真冬はそのような条件下で長い間、順番が来るのを待たなければいけません。見学時の気候や天候、時間などの条件を考えつつ、どちらを選ぶか検討してみてください。