“なりたい自分”から考える
「TO BE思考」

 本来、手帳は自分を責めたり、苦しめたりするものではありません。人生をよりよくするためのアイテムです。それでは、どうしたら「TO DO思考」から抜け出せるのでしょうか?

 その答えはシンプル。スケジュール管理を手放すことです。やる「べき」ことから考えるのではなく「ありたい自分・なりたい自分」から考えましょう。このような考え方を私たちは「TO BE思考」と呼んでいます。

 TO BE思考は「TO DOリストをこなせたか?」ではなく、「感情や感性を大事にできたか?」を評価基準にします。つまり、自分を大切にできたか?で考えるのです。

 ありたい自分・なりたい自分から考えるTO BE思考は加点評価で、自分にやさしい考え方です。0点から始まり、何か1つでも、理想の自分に近づく行動ができれば、プラスになります。

 TO DO思考は、やることリストの10個中8個ができたとしても、2つのできなかったことに目が向いてしまい、自己肯定感が下がったり、自己否定に走ったりしがちです。一方TO BE思考は、たとえ3個しかできていなくても、加点評価で「大事なことに3つも取り組めた」と思えて、自分にやさしく自己肯定感も上がりやすくなります。

 また、やることを同じだけ挙げたときに「やるべき」ことが並ぶTO DO思考に対して、「やりたい」ことが並ぶのがTO BE思考です。取り組んでいる最中はもちろん、取り組んだあともポジティブな気持ちになり、しあわせを感じやすくなります。

 忙しい現代人やまじめながんばりやさんにとって最も大切なのは、自己肯定感を下げている「TO DO思考」から脱却し、「TO BE思考」へシフトすることなのです。

TO BE思考で
起きる変化

「TO BE思考」を取り入れると、具体的にどのような変化が、どのような順番で起きるのでしょうか。

 まず、TO BE思考は明日からいきなり人生がバラ色になる!という魔法の思考ではありません。けれども、がんばって変わろうとしなくても、自分のペースでやさしくじんわり、自然と変化していくことができます。