アイアン1位はブリヂストン
繊細な感覚重視の日本人に支持
海外勢に圧倒されたドライバー部門に対し、アイアン部門では国内ブランドが気を吐いた。1位に輝いたのは、「ブリヂストン」だ。前回5位から、一気に頂点に上り詰めた。
ブリヂストンは大手タイヤメーカー、ブリヂストンの傘下であるブリヂストンスポーツが製造・販売元だ。
かつて、女子プロゴルフ人気の火付け役となった宮里藍が愛用した主力ブランド「ツアーステージ」が爆発的な人気を誇ったが、14年に販売終了。それ以降はグローバルでの認知度向上を図って、親会社の名前で展開している。
ブリヂストンのアイアンを使用するのは22年の日本男子ツアー賞金王の比嘉一貴や同年の日本プロを制した堀川未来夢など、日本人選手が中心だ。ここにブリヂストンのアイアンがランキング1位を獲得したヒントがある。
つまるところ、繊細な感覚を重視する日本人にはまったのが、ブリヂストンのアイアンなのだ。最大の特徴である分厚い上にやわらかい打感は、日本人に好まれている。
また初級者から上級者まで幅広く扱えるアイアンとして知られ、アンケートでもスコア110以上から90未満までの幅広い層から支持を集めた。
2位は前回4位のテーラーメイド。アスリートゴルファーから人気が高く、得票数の5割以上がスコア90台、90未満の中級~上級者だった。
アスリートゴルファー、中でも上級者から定評があるのは、「ミズノ」。前回と同じ3位にランクインした。ミズノは「MP」シリーズ(現在はMizuno Pro)を中心に、“名器”と呼ばれるほどの商品を送り出してきた。
「ゴルファーなら、いつかはミズノを使えるようになりたい」と言わしめるほど、いわばミズノのアイアンは上級者のアイコンだ。アンケートを分析すると、平均スコア90未満の上級者254人のうち、ミズノを使用しているのは31人。同じく上級者に好まれるタイトリスト(34人)に次ぐ人気を集めた。
実のところ、ギアの中で最もスコアに直結するといっても過言ではないのが、ボールだ。だからこそ飛距離はもちろん、打感や距離感、スピン量など、トッププロが求める高い品質に対し、各メーカーは最新の技術を結集させて開発競争に明け暮れている。