出社かリモートかせめぎ合い…「全員同じ働き方」を求める日本企業の限界写真はイメージです Photo:PIXTA

「コロナ終了」で働き方がまた変わり、ストレス

 五月病とは、新入社員が学生から社会人への環境の急激な変化に対応できず、会社に行くことが憂鬱(ゆううつ)になってふさぎ込んでしまうなどの状況(あるいは、4月に大学入学した学生など、4月の環境変化を経験した人に5月の連休後に起こる症状一般)を指す。ただ今年は新入社員だけでなく、世代を超えて、同じような症状になってしまった人も多かったであろう。“大人の五月病”ともいえる症状である。

 その原因は、コロナ禍がついに「終焉」し、アフターコロナの時代に入ったことによる組織の混乱である。

 約3年にわたるコロナ禍に確立したリモートワークを中心とする働き方と、旧来のオフィスにおける対面ワークの間のせめぎ合いが多くの会社で起こっている。個人にとって快適な働き方が組織の標準となれば良いのだが、残念なことに、自分にとって不快な状況が標準となれば、憂鬱にならざるを得ない。

 経営者にとっても、従業員にとってもウィンウィンな働き方に変わっていくことはできないのだろうか。今、組織の中で発生している働き方を大きく5つに分けてみた。