出社を迫られる社員の憂鬱
一方、リモートで働くスタイルに、心も体も慣れてしまった状況で、再び元の毎日出社の状況に戻すのは大きなストレスだ。
なんといっても通勤ラッシュは辛い。往復の通勤時間は体にも負担をかける。さらには、このコロナ禍で仕事以外の楽しみや幸せにより多くの時間を費やす習慣がついてしまった人もいる。このような立場なら、(4)や(5)のリモート勤務がありがたいという人が主流派であろう。
ただ、自分の仕事を進めるために周囲の人からの協力を得ることが簡単にできなくなっていることや、職場の人との一体感を感じることがないことから、もう少し対面で仕事を増やす機会を欲している人も実際にはいる。たとえば、コロナ以降に中途採用で新しい会社に入った人の中には、会社の人の顔と名前がまだほとんど一致していないという人も多い。
知らない人とはなかなかうまく仕事を進められない。また、高年齢の人の中には、職場は社交の場でもあり、毎日顔を合わせることが何よりも大事と考えている人もいる。
したがって、人によって好みのタイプは異なると言えなくもないが、全体的に見れば、リモートと出社の適度なバランスを取りたいという人が多数派だろう。