ChatGPT完全攻略 最新・仕事術革命の決定版#17Photo:NicolasMcComber/gettyimages

個人利用だけでなく、ビジネスの場面でもAI生成ツールでイラストや写真などを作れば、制作予算を抑えられるなどメリットは大きい。しかし、注意すべきなのが著作権の問題だ。特集『ChatGPT完全攻略 最新・仕事術革命の決定版』#17では、訴訟や盗用のリスクを減らせる生成時のコツを解説する。(ダイヤモンド編集部 下本菜実)

「週刊ダイヤモンド」2023年6月10日・6月17日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

他社から著作権侵害のクレームが!
生成AIの落とし穴とは

 担当者は一本の電話に凍り付いた。「御社の新商品ロゴ、うちのとかぶっています。すぐに取り下げないと著作権侵害で訴えますよ!」。

 AIで生成したので、問題ないと思っていました――こんな言い訳は通用しない。

 個人利用に限らず、ビジネスでもAIで生成した写真やイラスト、ロゴ、キャッチコピーなどは十分に活用できる。そこで留意したいのが著作権だ。

 日本ディープラーニング協会が発表した、企業による生成AI活用に関するガイドラインの策定に関わったSTORIA法律事務所の柿沼太一弁護士は「生成AIを利用した生成物がすでに存在している作品と類似していれば、著作権侵害に当たる可能性がある。現状では、使用した法人が訴えられたことはないが、今後はあり得る」と警鐘を鳴らす。

 次ページでは、訴訟や盗用のリスクを減らせる生成時のコツを徹底解説する。