大和証券が全社員にChatGPTを開放した。プログラミングの基礎知識を持つ社員1000人が、AI(人工知能)をフル活用することで一気に他社に差をつける戦略だ。特集『ChatGPT完全攻略 最新・仕事術革命の決定版』の#16では、大和証券の生産性革命に迫る。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)
ITの専門家でない現場の社員が
日常的にシステム開発
東京・丸の内の大和証券本社で、同社の社員がパソコンに、「複数のPDFファイルを結合するPython(プログラミング言語)コードを教えて」と書き込んだ。
すると、ChatGPTがコードを瞬時に書き出してみせた。このコードによって、日々の作業を自動化できる。
大和証券は4月、全社員9000人が業務でChatGPTを使える環境を整えた。
それ以前も、AIの活用実績はあった。顧客の資産運用をAIが分析し、どんな商品を勧めるのがいいか営業担当者にアドバイスしていたのだ。
次ページでは、生産性を“爆上げ”するために大和証券が実現しようとしている「システム開発の民主化」の全貌に迫る。