ChatGPT完全攻略 最新・仕事術革命の決定版#12Photo:Boonyakiat Chaloemchavalid/gettyimages

生成AIに注力するのは米マイクロソフトや米グーグルだけではない。激しい競争で存在感を発揮し、2強に追随するのはどこか。特集『ChatGPT完全攻略 最新・仕事術革命の決定版』#12では、注目プレーヤーの動向を追った。(ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)

「週刊ダイヤモンド」2023年6月10日・6月17日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

決算翌日のたった1日で時価総額が25兆円増加
AI半導体の王者、エヌビディアの株価急騰

 たった1日で時価総額が約1800億ドル(約25兆円)増加――。

 生成AIのゴールドラッシュで“スコップを売る”企業と期待を集めるのが米エヌビディアだ。

 5月24日の決算で示した5~7月期の売上高予想は、前年同期から64%増の110億ドル。市場予想を大きく上回り、翌25日の株価は約24%上昇した。

 同社の画像処理用半導体(GPU)はAIの学習や応答で圧倒的なシェアを占め、AI半導体の王者として君臨する。

 独自のAI用半導体「TPU」を開発した米グーグルも、エヌビディアの最新GPU「H100」を搭載したスーパーコンピューターをクラウド上で使えるサービスを5月に発表。「われわれはTPUを使うが、標準のGPUを使いたいというニーズに応えた」と担当者は説明する。世界で争奪戦になっているGPUが業績のけん引役となるだろう。

 次ページではエヌビディアの他にも、米アマゾン・ドット・コムや米アドビなど、マイクロソフトとグーグルの2強に続く生成AI“勝ち組”候補の動向を追った。