誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy「精神科医Tomyきょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
アナタの隣の"残念な同僚"
職場の同僚で、ちょっと苦手というか、モヤモヤさせられる人はいませんか? そんなクセの強い人には、いろんなタイプがいますが、表面的には普通で、自分が実害を被らない限り、なんの支障も感じられないケースが少なくありません。
しかし、裏表のある性格で、普段は仲よくしているように見える同僚の仕事を、裏で画策して奪おうとする人もいます。周囲にはバレているのに、そのことを知らない本人は、なに食わぬ顔と態度で同僚に接しようとしたりします。
実害を被った同僚からすると、普通の感覚では理解できないので困惑するのですが、そもそもが大人げない行為なので、本人に面と向かって言うのも憚(はばか)れます。
"残念な同僚"にはどう対処すべきか
クセが強い人というのは、そういうふうに改善するべき点が改善されずに放置されてきたからこそ、つかみどころがない"残念な性格"が醸成されてしまったともいえます。そんなクセの強い同僚がいて困っているときは、どうやって対処するべきでしょうか?
たとえば、上司に「○○さんとは、そりが合わない」「相性がよくない」なんて"漠然とした感情"を訴えても、「まあ、そういう人もいるよ。心に折り合いをつけて、うまくやってください」なんてなだめられ、受け流されておしまいでしょう。
そうすると結局、何も変わらないので、不満やモヤモヤが残ったまま、なんの解決にもつながりません。
自分の損害ではなく
会社の損害として相談
ポイントは、上司への"相談の仕方"にあります。それは、客観的な問題として相談すること。自分だけでなく、会社や部署の仕事に支障をきたす問題として、上司が具体的な対策に落とし込まざるを得ないように相談を持ちかけるということです。
たとえば、同じ部署の同僚が裏から画策して自分の取引先に連絡して、仕事を奪おうとしたとします。これは取引先からすれば、「なぜ同じ会社の同じ部署の人が別々に仕事の話をしてくるんだ。部署内の連携が悪いんじゃないか」と会社や部署がマイナス評価を受けてしまいます。
そこで、「取引先に迷惑をかけるし、会社の評判も落としかねませんから、なんらかのルールを作ったほうがいいのではないでしょうか」などと、上司が具体的な対策を考えざるを得ないように相談を持ちかけるわけです。
感情優先でなく
客観優先にする
そうすることとで、上司は「あ、そうかそうか、確かにそれは問題ですね。対処しましょう」という話になりやすいです。そのなかに自分の不満やモヤモヤも混ぜ込んでおくといいです。
自分の感情だけ相談されても、そこでなだめられて終わってしまいます。自分の感情の解決を優先するのではなく、あくまで会社や部署に損害を与えかねない客観的な事実と問題点を優先して相談してみてください。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。