100円玉一つで日本全国のコンビニなどで気軽に購入でき、アイスクリーム・氷菓市場でトップクラスの人気を誇るガリガリ君。赤城乳業という小さな会社が生んだガリガリ君が、1981年の初登場以来、ロングヒット商品として愛されてきた背景には、巧みなマーケティング戦略があったのです。その秘密を探ってみましょう。
年間4億本も売れるガリガリ君は
小さな巨人「赤城乳業」の大黒柱
皆さんは、ガリガリ君を食べたことがありますか。日本のアイスクリーム市場でトップクラスの人気を誇るガリガリ君ですが、実に年間4億本近くが売れています。これは日本人1人当たり、年間約3本のガリガリ君を食べている計算になります。
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ガリガリ君を作っているのは赤城乳業というメーカーです。アイスクリーム・氷菓専業なのに乳業と名乗っていて、かつ、赤城という群馬県の地名が名前についているにもかかわらず、本社は埼玉県にあるというユニークな(?)メーカーです。
赤城乳業の売り上げ推移を見てみると、ガリガリ君に支えられて順調に推移していて、直近では約500億円を超える売り上げ規模になっています。
ただ、それでも乳製品業界という視点で見ると大手の明治、森永乳業や雪印メグミルクは赤城乳業の10倍以上の規模です(ちなみに赤城乳業では、“規模は小さくても強い会社、いわば「強小カンパニー」を目指す”としています)。
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「ガリガリ君」が誕生したのは1981年です。40年超の長きにわたって10倍以上の売り上げ規模を誇る大手メーカー商品と互角に戦えているのは、いったいなぜなのでしょうか?