ホテル開業ラッシュが起きている沖縄の中でも、とりわけ強力なブランドが集う恩納村エリア。そこに進出した三井不動産の「ハレクラニ沖縄」が断トツで好調だ。その裏では財閥パワーが意外なかたちで働いていた。特集『ホテルの新・覇者』(全18回)の#4では、ハレクラニ沖縄の強さの秘密に迫る。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)
三井不動産の「ハレクラニ沖縄」
満室稼働で大盛況
沖縄県を代表するリゾート地、恩納村で三井不動産の最高級大型リゾートホテル「ハレクラニ沖縄」が大盛況だ。
三井不動産は1981年に米ハワイのハレクラニを買収しており、長年、2号店を出すことを目標にしてきた。40年の時を経て沖縄県に希望にかなう土地を入手し、2019年にハレクラニ沖縄の開業に至った。
「今年6月以降、お盆休みが明けるまでほぼ満室稼働の日が多い」と同社担当者はほくほく。新型コロナウイルスが感染拡大する前の水準を大きく超えるような高稼働を見せている。
コロナ禍により沖縄県の宿泊施設は大ダメージを受けたが、緊急事態宣言などの行動規制が解除された後は、海外旅行に行けない人たちのリベンジ消費などで、3密を避けられて海外気分も味わえる高級リゾートホテルの回復は早い。
ただし、ハレクラニ沖縄が絶好調な理由はそれだけで片付けられない。三井不動産が持つ財閥企業のパワーが利いている。
次ページでは、絶好調の裏にある財閥パワーの姿に迫る。