ビッグモーター不正事件で平均年収1100万円、最高5000万円の「超高待遇」社員たちはどうなるのか?ビッグモーターの衝撃的な不正の数々を記した調査報告書

 上記の事情から、記事中の記述はメディアがこれまで報道してきた内容に依拠している点をご容赦ください。

 これから起きると予測されることは、以下の三つです。

(1)中古車相場の暴落
(2)損保ジャパンへの飛び火
(3)ビッグモーター自体の凋落(ちょうらく)

 それぞれ、これから起きることを整理していきましょう。

(1)中古車価格は
確実に暴落する

 今回の報道で「これから間違いなく起きる」と断言できることは、ビッグモーターから車を買う人がいなくなり、ビッグモーターで自分の車を修理をする人がいなくなることです。過去の不祥事から類推するに、売り上げは8割から9割減少するでしょう。

 ビッグモーターは情報非開示企業ですが、従業員数6000人、全国300店舗以上を展開していて「買取台数6年連続日本一」をうたう、まさに中古車販売業界のリーダー企業といえる存在です。

 その会社が修理の際に、「ヘッドライトのカバーを割る」「ドライバーで車体に傷をつける」「ゴルフボールを靴下に入れたもので車をたたいて、傷を拡大させる」といった修理代金の水増しを行っていたことが分かりました。

 そのことがこれだけの規模で、ワイドショーなどで報道され続けたわけですから、ビッグモーターを使おうという消費者は、事件を知らない人以外いなくなると考えるのが普通です。

 それで何が起きるかというと、売り上げが9割減っても6000人の従業員がいて300店舗が営業している以上、現金が枯渇します。銀行からは追加の借り入れができるどころか、むしろ借入金の返済を求められることになります。