S58型3L直6Mツインパワーターボ
各部もM4も顔負けの仕様
新型M2はどんなモデルか。ひと言で表現すると、M4のショートホイールベース版(2855→2745mm)である。BMWがその先祖として掲げたイメージモデルは1970年代の名車、2002ターボ。2シリーズのコンパクトな車体に、M3/M4用のパワートレーンとシャシー&サスペンションを与えた高性能モデル、と聞けば、02ターボの子孫という説明にも納得だ。
順を追って解説しよう。まずはパワートレーン。M4と同じS58型3L直6Mツインパワーターボで、最高出力は460ps、最大トルクは550Nmとした。最新M4と比較して出力で20ps劣るのみ。先代M4を上回るパフォーマンススペックを誇っている。これに組み合わされたのは、8速Mステップトロニックとギアシフトアシスタント付き6速MT(日本仕様はAT/MTとも958万円の同価格設定だ)。アクティブMデファレンシャルも標準で装備された。
スタイリングはベースとなったG44・2シリーズクーペよりもさらにグラマラスで、顔つきも物々しい。新たなキドニーグリルデザインも目を引く。足元はファット。フロントにはなんと275/35R19タイヤを履く。リアは285/30R20。要するに前後ともM4の日本仕様標準グレードと同サイズというわけだ。ワイドトレッド&ワイドタイヤを覆うために全幅はなんと1885mmに達している。
各部は本気スポーツ仕様。ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェで鍛え抜かれたボディ骨格に前後50対50という理想の重量配分、さらに電子制御ダンパー付きのアダプティブMサスペンションと可変ギアレシオMサーボトロニックステアリング、6ピストンのMコンパウンドブレーキなどなど、M4も顔負けの仕様となった。