「あれ? いま何しようとしてたんだっけ?」「ほら、あの人、名前なんていうんだっけ?」「昨日の晩ごはん、何食べんたんだっけ?」……若い頃は気にならなかったのに、いつの頃からか、もの忘れが激しくなってきた。「ちょっと忘れた」というレベルではなく、「しょっちゅう忘れてしまう」「名前が出てこない」のが、もう当たり前。それもこれも「年をとったせいだ」と思うかもしれない。けれど、ちょっと待った! それは、まったくの勘違いかもしれないのです。
そこで参考にしたいのが、認知症患者と向き合ってきた医師・松原英多氏の著書『91歳の現役医師がやっている 一生ボケない習慣』(ダイヤモンド社)だ。本書は、若い人はもちろん高齢者でも、「これならできそう」「続けられそう」と思えて、何歳からでも脳が若返る秘訣を明かした1冊。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、脳の衰えを感じている人が陥りがちな勘違いと長生きしても脳が老けない方法を解き明かす。

【91歳の医師が明かす】<br />薬に頼らず高血圧を避ける2つの基本イラスト:chichols

高血圧による認知症リスクを下げる方法②
─肥満を避ける

【前回】からの続き 家庭でいつ測っても正常血圧よりも高いなら、打つ手は2つあります。

1つは、肥満気味なら減量すること。もう1つは、塩分過多の自覚があるなら、減塩すること。肥満も塩分過多も、高血圧を招くからです。

「やせればいいのはわかってる!」の解決法

肥満気味の人は、減量に努めて肥満を避けることを考えましょう。

「やせたほうがいい」といわれると「そんなことはわかってる。けれど、やせられないんだ!」と反感を買いそうです。

肥満気味の人は本書で前述したように、たんぱく質の摂取量を増やす代わりに、ごはんやパン、甘い飲料など、糖質を豊富に含む食品・飲料の摂取量を少々減らしてみてはいかがでしょうか?

糖質の代わりに
5大タンパク源を増やそう

もちろん、無理やり減らす必要はありません。できる範囲で、これまでと比べて糖質の摂取を減らすだけでも、減量効果がもたらされるでしょう。

その分、栄養不足にならないように、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など、たんぱく質が豊富な5大たんぱく源を食べるように意識するといいです。【次回へ続く】

※本稿は、『91歳の現役医師がやっている 一生ボケない習慣』より一部を抜粋・編集したものです。