未来の手塚治虫を輩出!?「令和版トキワ荘」のクリエイター・アーティスト支援がすごかった東京都町田市のアパート「アップル&サムシングエルス」 写真:アップル&サムシングエルス

漫画家やアニメーター、YouTuberなどのクリエイターが生き残るための環境は決して恵まれているわけではない。成功して大金を稼ぐ人は一握りで、大半は夢を追いながら過酷な生活をしている。そんな中、「令和版トキワ荘」ともいえる、クリエイターを応援する賃貸住宅があるという。強力な個性を武器に入居者が絶えない魅力的な物件、「一芸物件」の専門家である井上敬仁氏が、クリエイターと大家でwin-winの関係を築く3軒の賃貸住宅の秘密を探る。(一芸物件専門家/キャリアコンサルタント 井上敬仁)

※この記事は井上敬仁『高い家賃なのにいつも満室になる人気物件のつくり方 一芸物件』(アスコム)の一部を抜粋し、大幅に加筆・再編集したものです。

クリエイターを応援する
「令和のトキワ荘」とは?

 昭和の半ばまであった、「トキワ荘」をご存じでしょうか? 手塚治虫や藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫など名だたる漫画家が出入りしていたアパートです。

 当時、児童向け漫画雑誌を発刊していた学童社の編集者・加藤謙一氏が、自社の雑誌に連載を持つ漫画家をトキワ荘へ入居させたところ、その漫画家の仲間や、編集者が出入りする環境になっていったそうです。

 翻って現代、「令和のトキワ荘」ともいえる、クリエイターを応援する賃貸住宅があるとのこと。応援の形はさまざまで、経済的な支援もあれば、プロからアドバイスを受けられたり、クリエイター同士のつながりをつくったり。はたまた、部屋全体を創作の場として提供するケースも。

 どんな仕組みがあるのか、実際に3つの物件を見ていきましょう。