女性週刊誌の報道は
それほどいい加減ではない

 宮内庁から出される公式情報の量は多いが、論議になりそうなものは隠したがるし、新聞・テレビなどマスメディアは表面的な解説しかしない。

「皇室アルバム」(TBS系)「皇室日記」(日本テレビ系)「皇室ご一家」(フジテレビ系)という番組があるが、これは「よいしょ番組」だ。

 皇室の内情についての情報は、もっぱら週刊誌、なかんずく女性週刊誌が独占してきた。悪く言う人もいるが、それなりの情報源と判断能力があるから、センセーショナルな見出しに惑わされなければ、貴重な存在だ。

 皇族の方々も、皇室内で何が起きているかを、週刊誌の報道で初めてお知りになることが多い。特に美智子さまは丁寧に読んでおられるといわれ、真偽を確かめたり、また、ご自身への批判には心を痛めておられたと聞く。逆に言うと上皇后さまといえども、そういう手段でしか、皇室で起きていることを知り得ないのである。

 皇室への批判があるのは健全だ。たとえば、眞子さんと小室圭氏の結婚において、週刊誌やSNSが問題を指摘しなければ、いまごろ、女性宮家制度も間に合わすように成立し、小室圭氏が皇族になっていた可能性も高い。

 皇族の中にはSNSを見ている方もいるようで、エゴサーチ(自分に言及されていることを探す)などされて傷ついておられるようだ。ただ、批判について反論してくれる人もいるのを見いだして励まされられている方も多いと聞く。

 いずれにせよ、皇室も新しい言論空間を前提にして国民と向かい合うしかないのだから、週刊誌報道などを後ろ向きに批判するばかりではダメだろう。