自宅で父の「クラウ墓」を作成
机からカジュアルにお参りできる環境を作る

 自宅に戻って、早速デモ機の編集用QRコードにアクセスする。マイページが開くと、まずは「クラウ墓」を作る対象を選ぶページに進む。

 ここで迷わず父を選んだ。しかし、父が存命だったら大いに迷ったと思う。追悼したい相手には、昔の職場でお世話になった上司もいる。ただ、上司には家族やもっと近い距離の友人・知人がいる。その人たちを差し置いて、自分のような距離の人間が勝手にお墓に類するものを作ってしまうのは、本人にも周囲の人たちにも申し訳ない気がする。

写真:墓を作る相手は「人(故人)」「人(存命)」「ペット」から選ぶ墓を作る相手は「人(故人)」「人(存命)」「ペット」から選ぶ Photo by Y.F. 拡大画像表示
写真:故人の写真や名前、生没年などを入力していく故人の写真や名前、生没年などを入力していく Photo by Y.F. 拡大画像表示
写真:完成した追悼ページ完成した追悼ページ Photo by Y.F. 拡大画像表示

 ページの完成後、閲覧用QRコードを机上に置いているスマホスタンドに貼った。自宅には仏間や遺影を飾る棚もないが、スマホスタンドならほぼ毎日目に入る。追悼しようと思ったらいつでも追悼できる、そういうカジュアルな環境を作りたかったのだ。

写真:机上のスマホ台にQRコードシールを貼った机上のスマホ台にQRコードシールを貼った Photo by Y.F.