12「君たちがいてくれるから、僕が負けるはずがない」

 チーム全体でいい成果を出すリーダーであればあるほど、部下に対してこの言葉を使います。この言葉は、部下たちの自己重要感を高め、チームの士気を一気に高めます。リーダーが自分たちのことを頼りにしてくれている。リーダーが自分たちのことを信じてくれている。表情に出す、出さないの違いはあるかもしれませんが、この言葉を言われて嬉しくない部下など1人もいないでしょう。

人が求めるのは成功談より失敗談
「あるある失敗トーク」を10個ストックしよう

「いいところを見せたい」
「尊敬されたい」

 リーダーであれば、誰でも心の底でそう思うのが人情というもの。だからこそ自分の手柄や成功談ではなく、失敗談を話すことをおすすめします。

「そんな話をしたら部下にバカにされるじゃないか」と思うかもしれませんが、それは逆です。失敗談を笑って話せる人に、人は魅力を感じます。自分をよく見せようと成功した話ばかりをされては、人はうんざりしてしまいます。いつも一緒にいる部下であればなおさらのことです。

 ではどういう話をメインにしていけばいいのでしょうか?できればそれは、仕事だったり、部下に関係のある話がいいでしょう。その上司の若い頃の仕事での失敗話などは、特に興味をそそります。人は成功したいと思うより、まずは失敗したくない生き物だからです。

 いくらリーダーが成功したとは言っても、成功する前段階にいる部下からしたら、まだその話をされても遠い国の話に聞こえてしまいます。

 だいたい人が失敗するパターンというのはそんなに多くはありません。例えば必要以上に張り切りすぎて恥をかいたとか、いいところを見せようとして大ゴケしたとか、人の言うことを聞かずに大失敗したとか、楽して成功をしようと躍起になっていたとか、多くても10もあればほぼカバーできるでしょう。