歯ブラシで磨くだけでは
完璧ではない⁉︎

 それでは、正しい歯磨きの方法とはどんなものでしょうか。自己流で磨いているけど、「これって正しい方法⁉︎」と不安に思う人も多いと思います。ぜひこの機会にマスターしましょう。正しいブラッシングは着色を防ぐだけでなく、虫歯や歯周病、口臭の予防にも役立ちます。

「歯の表面や歯茎を傷つけないように、柔らかめの歯ブラシを使い、優しく小刻みに振動させながら、歯を一本ずつ磨きましょう。毛先が細いほうが、歯の隙間に入りやすく汚れを除きやすいのでおすすめです。また、歯ブラシは、1カ月に1回を目安に交換しましょう。同じブラシを何カ月も使い続けることは、細菌が繁殖し不衛生です。また、使っているうちにブラシの毛先が開いてきますので、汚れを落とす効率が落ちてしまいます」
 
 毎回磨いた後はちゃんと洗っているから大丈夫、と長期間同じ歯ブラシを使っている人は要注意。さらに園延先生は「歯ブラシだけでは完璧とはいえない」と続けます。

「歯と歯の隙間に汚れが溜まることで着色が進行することもありますので、デンタルフロスを使用する習慣を身につけることをおすすめします。デンタルフロスは細い糸で歯の隙間の汚れや食べカスを取り除く道具で、歯ブラシだけでは届かない箇所をしっかり清潔に保つことができます」

 着色汚れを防ぐには、歯ブラシとフロスを使って歯の隅々までしっかりケアすることが大事。しかし、日中は忙しくて時間が取りづらいこともあるかもしれません。

「寝ている間は口が乾燥して雑菌が繁殖しやすくなります。毎食後の歯磨きが難しい場合は、夜寝る前だけでもしっかり磨きましょう」

 なお、歯ブラシの代わりとなるアイテムとして「綿棒」があります。洗面所に行かなくても、さっと歯の表面を拭き取ることで、汚れを簡易的に落とすことができます。歯の汚れは、放っておかずにすぐに落とすことが大切なのです。