若さと美貌よりも
年上の包容力に魅了される男たち
エドワード8世もそうだが、チャールズが年上の既婚女性に惹かれたのはワケがある。両者ともに幼い頃から母親の愛情やケアをあまり受けておらず、乳母に育てられた。どちらの母親も公務で忙しすぎるし、やや母性に欠けていたようだ。
エリザベス女王は地方公務や海外訪問から帰ると、母親に駆け寄る幼いチャールズを避ける映像が残っていたり、子供より先に愛馬に会いに行ったエピソードがあったりする。そのかわりチャールズは祖母に溺愛され、典型的なおばあちゃん子になる。
世間知らずな若い女性よりも、年上の包容力がある女性に魅力と心地よさを感じてしまうのは無理はない。一方のダイアナも幼い頃に父母が離婚しており、肉親の愛に飢えていたし、王室内で孤立していたので、寂しさのあまり従者たちとの恋愛をよすがにする。夫婦お互いに未熟だったがゆえの過ちと言えそうだ。
ダイアナは26年前の8月31日に、パパラッチの執拗な後追いからを逃げ切れず、パリで悲惨な事故死を遂げた。この時女王は「ダイアナはもう王室の人間ではないから」とすぐに弔意を示さなかったので、国民から大バッシングを受ける。
「冷たすぎる」「こんな女王はいらない」と王室最大の危機を迎えたが、当時のトニー・ブレア首相の画策で、女王はダイアナの死を悼む異例の演説放送を行って危機を回避した。
チャールズだけでなく彼の妹のアン、上の弟のアンドリューも離婚経験者だ。アンは現在2人目のパートナーと幸せに暮らしているが、アンドリューはあろうことか未成年者への性的暴行容疑をかけられた(被害者と和解したため真相は藪の中)のだから始末におえない。彼は現在王室メンバーの公務から外れ、居城からも追い出されそうになっている厄介者だ。ちなみにアンドリューと結婚していたセーラ・ファーガソンも年上女房である。