ヘンリーとメガンが
王室離脱をしなければ……
ダイアナの忘れ形見のウィリアムとヘンリーは、思春期に最愛の母を亡くしたことが大きなトラウマになる。特に末っ子のヘンリーは大人になってもダメージを引きずった。母のような強く美しい女性を求めて、やはり離婚歴のある年上で、アフリカにルーツがあるメガン・マークルと結ばれた。
女王が崩御した2年前に、ヘンリーがメガンと共に王室離脱を宣言し、米国へ移住。メガンは、長男のアーチーを出産する際、王室メンバー(誰か明言されていない)による「生まれてくる子の肌はどんなだろう?」という発言を人種差別と捉え、激怒したのが発端だとも言われる。
その後もヘンリーとメガンはひどい王室批判を繰り返したので、女王はかなり心を痛めたと考えられる。もし2人が王室離脱をしなければ、女王はストレスが減ってもっと長生きしたかもしれない。
しかし王族とはいえ、我々庶民と変わらない人間だ。愛に餓えればそれを求め、心から愛する人と一緒にいたいと願う気持ちは止められないのだろう。
エドワード8世にしろ、ヘンリーにしろ、王族の立場より個人の幸せを追求した結果暴走行為に出た。その点チャールズは世間の猛攻撃を受けながらもカミラへの愛を貫き、皇太子時代も国王になってからもストイックに公務に邁進し、ハードな毎日を送っているのは母と同じ。そして同様に、身内のトラブル(息子や弟のトラブル)に耐えている。そう、歴史は繰り返すのだ。
9月8日の女王の命日に、チャールズは母が亡くなったスコットランドのバルモラル城で、一人静かに祈りを捧げるそうだ。彼の胸に去来するのは、どのようなものだろう。