「いつか、子どもが欲しい」けど、結婚していない。まだ、子どもは考えていない。婦人科に行くのはハードルが高い……という人が、正しい知識をもとに、今後「子どもが欲しい」と思ったとき、すぐに妊娠できる体に整えておくために、今すぐできることを紹介した書籍『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』。38歳から不妊治療を経験した産婦人科専門医が、卵子と卵巣の老化を防ぎ、産める年齢を少しでも引き伸ばしておくために「やっておけばよかった!」と思うことを紹介しています。今回はそのなかから、卵巣機能の低下について紹介していきます。(初出:2023年9月17日、初出時よりタイトルを変更いたしました)

卵巣の働きが低下し始めるのは35歳頃から

【医師が教える】「子どもは欲しい」けど独身で高齢出産の年齢になってしまった人が、まずすべきこと【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

卵巣の老化=卵巣機能が低下することですが、卵巣機能が低下する具体的なタイミングは、35歳頃からといわれています。
35歳頃を過ぎると、排卵やホルモン分泌が正常に行われにくくなり、妊娠する確率や、妊娠しても出産までたどり着く確率が下がっていきます。

ですから、35歳に近くなったら、または35歳を過ぎたら、月経が順調であっても卵巣の老化に注意していくことが大切です。
自分の体の状況を正確に把握するために、ブライダルチェックを受けてみるのもよいでしょう。

ちなみに、20代のまだ若い方でも、ストレスや過剰なダイエットなどでホルモンバランスが乱れたりすると、無排卵の月経が起こることがあります。
排卵されていなければ、せっかく精子が子宮から卵管内に到達しても受精する相手がいないので、当然ながら妊娠はしません。

こうした婦人科系のトラブルについては、書籍『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』で詳しく紹介していますが、自覚症状がなかったり、あっても放置してしまったりすることが多いので、「いざ、子どもが欲しい」と思った時に初めて自分が不妊症になっていることに気づく方も多くいらっしゃいます。

「月経はあるけれど、早く来たり遅く来たりする」

「周期は整っているけれど、量が多かったり少なかったりする」

など、気になることがあったらどんな小さなことでも構わないので、なるべく早く産婦人科へ相談に行ってほしいと思います。そうすれば、卵巣や卵子がまだまだ元気なうちから適切な対策を取ることができますよ。

『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』では、妊活や不妊治療がリアルでないうちは、考えもしないような日常の些細な行動が、想像以上に卵子や卵巣を老化させてしまう……逆に、なんとなくやっていたことのおかげで意外と老化しなかった!という例などを多数紹介しています。卵子や卵巣の老化は、見た目の若さとは全く関係ありません。「え?あの人が?」という人が意外と卵巣年齢が高かったり、不妊ということもあります。ぜひ今から気をつけてみてくださいね。