SNSで大人気のPoche(ポッシュ)さんは、人間関係、親子問題、アダルトチルドレン(AC)専門のカウンセラーです。そんなPocheさんのもとには日々、さまざまな人たちからの切実な悩める声が寄せられています。
ここではそんなPocheさんの最新刊『悪いのは、あなたじゃない』から再構成してお届けします。
本書では実際のカウンセリング事例の数々をもとに、実は意外なところに存在していた悩みの原因をつきとめ、解決へと導いていくプロセスを紹介しています。
他の人にはなかなか理解してもらえなかったり、相談しにくい悩みを抱えて、すべては自分のせい、自分を責めるしかない、と思い込んできた人に、今より少しラクに生きられるようになるヒントを紹介します。
両思いになったのに…
相手が嫌になってしまう
片思いから両思いになって付き合った途端、相手を「気持ち悪い」「生理的に無理」と思うほど嫌悪してしまうことがあります。
「食べ方が汚い」「気遣いが足りない」という理由で嫌いになったり、「メニュー選びが遅い」「私服がダサい」という理由で気持ちが冷めたり、デート中のちょっとした仕草が気になって生理的に無理と感じてしまったり。
これまでより相手と距離が近くなることで、今まで知らなかった部分を知り、どうしても受け入れられない部分が出てくることがあります。
たとえるなら、薄暗い部屋では見えなかったホコリやゴミが、明るい部屋では気になってしまうようなもの。
これまで見えなかったものが見えるようになることで、気持ちがガラリと変化することがあるのです。
そのような自分が嫌になったり、周囲から「完璧を求めすぎ」「相手の良いところを見たほうがいい」と批判的なことを言われることもあるかもしれませんが、自分の気持ちを大切にして大丈夫ですよ。
というのも、最初に感じた違和感、特に生理的な嫌悪というのは本能的なものなので、そう簡単に消えることはありません。
その時には我慢できたとしても、いずれ我慢できなくなってしまう可能性がとても高いです。
周囲が理解してくれなかったり、「それくらいで」「そんなことで」と言われるようなささいなことが気になってしまったりしたとしても、あなただけは自分の味方になってあげてください。
何が苦手で、何が嫌だと感じるかは、人それぞれ違います。
だから、あなたが嫌だと思うなら、それは嫌のままでいいのです。
自己肯定感が
原因の場合もある
そのほか自己肯定感の低さから、気持ちが変化してしまうこともあります。
この場合は、無理だと思う理由が、自分でもハッキリ分かりません。
決定的な何かがあったとか、相手の何かが嫌いになったとかそういうことではなく、「なぜか」「なんとなく」生理的に無理だと感じて、どうしようもなくなってしまうのです。
これについて、実際にあった相談事例をご紹介します。