日本人の英語熱は明治維新の頃から高まり続ける一方、英語学習を「つらい」と感じる人はいまだ多い。そういった無邪気な学習者たちに笑顔を取り戻してもらうべく、仕事ができない社員や、愛社精神の低い社員、窓際族などによる非エリート風の言い訳や失敗をまとめた書籍『ろくでもない英語の言い訳300』が刊行された。ネイティブもあきれかえる、職場では絶対に使えないその内容とは? 同書から特別に一部を公開する。

ろくでもない英語の言い訳300イラスト:村上テツヤ

「心技体がバラバラなので、今日は休みます」
“My mind, body, and technique are not in harmony, so I’m taking a day off today.”

 武道界でよく使われる「心技体」。自分の力を最大限に発揮するには、精神(心)、技術(技)、身体(体)の調和が重要です。『北斗の拳』で、ケンシロウが「これはシンの分、ユリアの分」などと相手を殴るシーンがありますが、このパンチが効くのはやはりシンやユリアへの友情や愛情という心ゆえでしょう。皆さまも「俺の人生の分」と思いを込めてタイムカードを挿入すれば、打刻されるインクも多少濃くなるかもです。

会社を休むための、その他のフレーズ

「少年革命家に影響を受けたので、会社にはもう行きません」
“I won’t go to the company anymore because I was influenced by the young revolutionary.”

 就職したら「週5日出勤しなければならない」というルールは誰が決めたのでしょうか。「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」とことわざにもあるように、ときには子どもの持つ純粋な視点を通して、社会の常識を疑ってみることも大切かもしれません。

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「会社が凶方位にあるので1年休みます」
“Since my company is located in an unlucky direction, I’ll take a year off.”

 吉方位とは開運効果を得られる方角ですが、凶方位とはその逆で、大変縁起の悪い方角を指します。一般的には1年ごとに変わるため、この例文が意味することは1年間の休暇です。

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「スマホの保護フィルムに気泡が入ったため、午前休をいただきます」
“Air bubbles got under my smartphone screen protector. I’m taking the morning off.”

 AIだ、ブロックチェーンだと偉そうにいっても、人類はスマホの保護フィルム問題一つ解決できずにいる脆弱な生命体です。気泡の入らない貼り方や入ってしまったときの解消法の情報はあふれていますが、なかなか統一したいい方法はなく、「ガッテン!」もこの問題については沈黙を続けています。

(本稿は、『ろくでもない英語の言い訳300』を抜粋、再構成したものです)