エコノミストや米連邦準備制度理事会(FRB)の高官らは今年初め、金利の上昇によって支出や投資が鈍り、今頃には米経済が失速しているだろうと予測していた。ところが、それとは正反対のことが起きている。最近の経済指標は、資金調達コストの上昇、学生ローンの返済再開、ウクライナや中東での戦争といった悪材料をよそに、米経済の加速を示している。アナリストの多くは年内に景気後退(リセッション)入りするとみていたが、今は予想を上方修正している。ゴールドマン・サックスのエコノミスト陣は先週、米7-9月期の国内総生産(GDP)成長率見通しを年率3.7%から4%に引き上げた。調査会社ハイ・フリークエンシー・エコノミクスは、7-9月期の成長率予測を4.4%から4.6%に、10-12月期を1%から1.2%にそれぞれ引き上げた。