歌舞伎町が渋い顔をしても
俺は止まらない

——具体的なアクションは?

 俺は21年、ここで活動しているから東京都や歌舞伎町がある新宿区関係者に知己も多い。そうした人たちと会って、協力を求めているところです。

 また、10月20日から署名活動を始めました。俺が発信者になり、吉住健一・新宿区長宛てに提出しようとしている。専用ページを作ってネットからも署名してもらえるようにしました。開始から1週間で、1千筆を超えるスピードで集まっています。やはり社会的な認知が高まっていますね。

 同時に青母連への寄付もお願いしています。今の資金繰りでは、初回の面談は無料でやってるけど、2回目以降は有料にせざるを得ない。どんどん面談申し込みも増えているし、多くの支援を必要としています。

——駆け込み寺のおひざ元である歌舞伎町での反応はどうでしょうか?

 正直に言うと、大歓迎されているわけではありません。俺は金額の上限は設けないで売掛そのものを禁止させるつもりだけど、ある知り合いから「禁止するのは50万円以上でどうでしょうか」などと言われました。「玄さん、どこで振り上げた拳を下ろすの」と聞かれることもあります。

 ホストは歌舞伎町の一大産業。ホストが出入りする飲食店や美容院もあるし、ホストクラブに卸す花屋やケーキ屋も少なくない。コロナが5類となった5月以降、ホストクラブを訪れる人も増えました。そこで潤っている人たちからすると、俺がやっていることは迷惑やろうな。

 けど、とことんやる。駆け込み寺は信条の一つに、「たった一人のあなたを救う」を掲げています。相談にくる親御さんがこんなにいるのに、中途半端なことはできません。青母連の活動は、歌舞伎町で21年間続けてきた相談業務の集大成だと考えています。