このような特徴を聞いて「似ているな」と感じるのが、講演やトークイベントの質問コーナーで、長々と自説を述べ始める人の存在である。ここでは便宜上、「講演クラッシャー」と名づけたい。

 筆者が実際に目撃した中では、「質問コーナーで滔々と語り始め、司会が『質問は端的にお願いします』と制すると『質問ではなく意見だ』と開き直ってそのまままた話し始めた」というものがある。

 運営側も、講演にわざわざ足を運んでくれた人をそうそう無碍にはできない。困った態度の人がいても、ある程度は見逃してしまうことも多いのではないか。

 あなたも聴講した講演や、あるいは自分が運営したり登壇したりしたイベントで、突然場を乱す振る舞いをする「講演クラッシャー」に出会ったことはないだろうか?

 エピソードを募ってみると、瞬く間に次のような体験談が集まった。

まるで1対1のディスカッションに
質問タイムを独占してしまう人たち

 傾向によって分けると、やはり一番多いのは「質問コーナーでの迷惑な振る舞いをする参加者」だった。

「1つ質問して、その質問に登壇者が答えるとその回答にまた質問を重ねる人がいた。2つぐらいまでなら許容範囲だが、その人の場合まるで登壇者と1対1のディスカッションかのようにトークし始め、質疑応答の時間の大部分がその人になってしまった」(40代女性)

「質疑応答で自分の話をし始めてしまう人は何度か見たことがあります。中には泣きながら話す人もいる。講演に感銘を受けて『自分の話も聞いてもらいたい』と思うのかもしれないけれど、参加者が聞きたいのはあなたの話じゃないし、質問したい他の参加者のことも考えてほしいと思う」(30代男性)

「一緒にイベントに参加した人が最後の質問タイムで長々と話し始め、後から『質問タイムなのだからもう少し短くまとめた方がいいのでは』とさりげなく注意したところ、『ああいうイベントではなかなか質問の手が挙がらないのだから、場を温めてあげた方がいいのだ』と言っていた。きっとまたやると思う」(30代女性)