出待ちする、打ち上げに参加したがる……
ストーカーまがいの講演クラッシャーも

 さて、ここまでに紹介した講演クラッシャーは、迷惑ではあるものの良くも悪くも衆人環視の中での行動だった。1対1に持ち込まれて逃げづらいギャラリーストーカーと比べて、その一点だけでもだいぶマシである。

 しかし中には、講演後の登壇者を狙う者もいるようだ。

「全国各地で講演することの多い知人がいるが、どこにでも現れて出待ちするファンがいると言って怖がっていた。そのファンが『今回は行きません』とSNSで表明していたので安心していたら、講演後に会場付近で『来ないと思ったでしょ。サプライズ!』と声をかけられて固まったらしい。好意なのだとは思うがやめてあげてほしい」(30代女性)

「トークイベント後のサイン会で出演者の腕のあたりを触ろうとしているファンがいた。出演者はさりげなく避けていた」(20代男性)

「信じられないと思うのですが、出演者を出待ちするだけではなく、隙あらば内輪の打ち上げに参加しようとする人がいます。盛り上がったイベントや小規模のイベントでは出演者が『これから打ち上げするけど行く人いる?』と会場の参加者に声をかけることも稀にあるけれど、そういうノリの日ではないときに『打ち上げご一緒してもいいですか?』と言われると困る。断りますが、空気を読んでほしい」(40代男性)

 なお今回寄せられた中には「妨害予告をされてイベントが中止になった」「参加者同士の怒鳴り合いつかみ合いが始まってしまい、イベントが途中で中断した」といったものもあった。クラッシャーというより、もはや警察案件ではと感じられる騒動だ。

 リアルイベントは直に会って話を聞いたり意見を交わしたりできる貴重な場であると同時に、リスクもある。講演クラッシャーの存在が知られることで、自分はこうなるまいと自戒しつつ、対策が進むことを願いたい。