海外・国内旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「『VIVANT』で話題!モンゴルの首都近郊に誕生する大都市がモデルにした日本の都市は?」です。実は、アジアやアフリカなどの発展途上国には、日本での取り組みを参考に、これからの「まちづくり」を進めていこう!というチャレンジをしている都市が数多くあります。皆様が現地に訪れた際に「なるほど、ここではこんなチャレンジをしているのか!」と楽しめるきっかけにしていただければ幸いです。(写真・文/JICA 都市・地域開発グループ)
話題になったけど意外と知らない
「モンゴル」という国のこと
今回ご紹介するのは、堺雅人さん主演で大ヒットを記録したTBS日曜劇場「VIVANT」ロケ地としても話題のモンゴル! 首都ウランバートルでは、ドラマで登場した架空の国「バルカ共和国」として多くのシーンが撮影されました。今回はそんな首都の近くに誕生しようとしている、新たな大都市の物語です!
モンゴルといえば、皆さんはどういうイメージがあるでしょうか? 遊牧民族、大相撲力士、チンギス・ハーン、馬乳酒などなど……色々思い浮かぶ方もいるのではと思いますが、実際に行ったことがある方となると、途端に少なくなってしまうのではないかと思います。
モンゴルは日本の約4倍にもなる国土面積を誇りながら、その人口は330万人と、実に日本の3%にも満たない規模となっており、実際に現地に訪れると、広大な土地に草木や砂漠、雪原だけがただ広がるそのゆとりに驚かされます(『VIVANT』第1話の冒頭でも、堺さん演じるスーツ姿の主人公・乃木憂助が広大な砂漠を歩いていましたね!)。
そんなモンゴルには、今でも移動式住居「ゲル」や家具を携えて馬、ラクダなどとともに土地を移り住む遊牧民の方々がいることで有名ですが、実はモンゴル人のほとんどは首都であるウランバートルに定住しています。首都だけの人口を見ると約164万人、なんと総人口の半分がこの町に暮らしているのです! 広大な土地があるのに、なぜこのようなことが起きるのでしょうか?