「『起業はバカしかできない』が果たして本当なのか?」
そう語るのは、SNSの総フォロワー数は300万人を超え、YouTube動画の月間再生数は3億回を超えるなど、日本中で大ブレイクを巻き起こした、ひろゆき氏。「シンプルな考え方を知れてラクになった」「目からウロコが落ちまくった」と話題を巻き起こした彼の著書『1%の努力』『99%はバイアス』では、「どうすれば影響力を持てるのか?」「口のうまい人がトクする世の中で、どう生きるべきか?」などをマジメに語っている。そんな彼に、この記事では、「起業」について聞いてみた。(構成/種岡 健)
バカしか起業はできない?
あなたは「起業」についてどのようなイメージがありますか?
おそらく、「チャレンジャー」とか「リスクテイカー」とか、無茶ができるタイプを想像するかもしれません。
よく「バカしか起業ができないよ」ということも言われます。
でも、本当にそうなのでしょうか。
考えるタイプの起業家
たしかに、いろいろな起業家に会うと、頭のネジがぶっ飛んでいる人にも会うことがあります。
ただ、そんなに多いわけではないです。
大多数は、冷静で知的で戦略家です。
僕もわりと「考えてから行動する」というタイプです。
「こうしたら失敗するかな?」
「どうしたら大丈夫かな?」
ということを、ネチネチと考えてしまいます。
そして、考えて考えた先に、「まあ、これならうまくいくよね」という状況になってから動き始めます。
一部の成功が広まってしまう
というように、石橋を叩いて渡るタイプの人も、起業家には多いんです。
逆に、そこまで調べ尽くすことができない人は、人の下で働くしかないと思うんですよね。
ただ、タチが悪いのが、「行動タイプで成功してしまう人」です。
あまり考えることなく、「面白そうだからやってみる」という行動をとる人ですね。
そういう人が一定数いて、数多く事業をこなすことで、何百人のうち1人くらいが、めちゃくちゃ大成功してしまうんです。
その人が発言することが、世の中に出回ってしまうから、「バカしか起業はできないね」ということが言われてしまうのでしょう。
ただし「リスクゼロ」は不可能
ということで、失敗が怖い凡人は、たくさん調べることをやってみてください。
そして、大事なポイントは、「リスクはゼロにはできない」ということです。
いくら僕でも、「100%成功するからやる」というところまでは考えません。
そこは重要かなと思います。
心配性は、徹底的に調べることができるから、きっとうまくいきますよ。
そして、調べる労力を惜しんで、いつまでもリスクを怖がっている人は、絶対に成功しません。
(本稿は、『1%の努力』の著者・ひろゆき氏へのインタビューをもとに構成したものです。)
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。自身のYouTubeチャンネルの登録者数は160万人を突破。生配信の「切り抜き動画」が話題になり、ひと月の総再生回数は3億回を超えた。主な著書に、シリーズ50万部を突破した『1%の努力』『99%はバイアス』(ダイヤモンド社)がある。