なぜ悪口を本人に伝えてしまうのか
「4つのタイプ」を考察

 最初に有名人のネット上での書き込みのケースを挙げたが、有名人でなくても日常でこのような事態に遭遇することはある。一体なぜ、人は悪口を本人に伝えてしまうことがあるのか。いくつかの可能性を考えたい。

●良かれと思って伝えている

 悪口の主を警戒した方がいいという注意喚起のために、その人なりの善意で伝えている場合。「教えてくれて良かった」と受け止めるか、「わざわざお節介だ」と感じるかはケースバイケースだろう。

●「反省してほしい」と暗に伝えている

 「〇〇さんもこう言っていた」と人の口を借りることで、本当は自分が思っているその人への改善点を伝える意図がある場合。「私はそうは思わないんだけどね」などと枕につけることで、自分の責任を回避しようとすることがあるので、タチが悪い。

●単なる雑談として伝えている

 稀に共感力の低い人は存在する。本人の悪評や悪口だったとしても、ちょっとしたネタになると思って伝えてしまう人がいる。「そんな人いるの?」と思うかもしれないが、たとえば上司と部下や、恋人同士といった関係でも、「それなりに仲が良いのだからネタとして受け止めてくれるだろう」と思って伝えてしまう人がいる。

 「そんなことをわざわざ言わなくていいよ」と言っても、本人に悪気がなく、わかってもらえないことがある。