40歳以上の女性のホルモンの変化を助けるサプリなどを開発する「Wile」

 Wileのウェブサイトより
Wileのウェブサイトより

40歳以上の女性のホルモン変調による体調や気分の変化をサポートするサプリなどを開発するWileは、Johnson&Johnson(ジョンソン・エンド・ジョンソン)からイノベーションのための助成金を獲得している。プレシードながら、すでに米大手高級オーガニックスーパーのWhole Foods Market (ホールフーズ・マーケット)や大手薬局などで販売されており、2022年第2四半期までにSPAC経由でのIPOを予定している。

セクシャルウェルネス製品のD2C「maude」

maudeのInstagramより
maudeのInstagramより

maudeはセクシャルウェルネス製品のD2Cスタートアップ。コンドームやバイブレータ、潤滑油、アロマキャンドルなどを販売している。映画『Fifty Shades of Grey(フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ)』の主演女優・ダコタ・ジョンソンも投資しており、彼女がクリエイティブディレクターに就任したことでも話題になった。

米大手百貨店のNordstroam(ノードストローム)やBloomingdales(ブルーミングデールズ)、米アパレルのUrban Outfitters(アーバン・アウトフィッターズ)でも販売されており、2021年は前年比200%以上の成長を見せている。

子宮内膜症を非侵襲で診断する「Hera Biotech」

Hera Biotechは子宮内膜症を非侵襲で診断する方法を初めて開発したスタートアップ。世界中の15〜44歳の女性の10~20%が子宮内膜症を罹患していると推定されているが、今までは侵襲的な診断方法しか存在しないため、米国の女性が実際に診断を確定するまでには、平均で7〜12年ほどかかっていた。

しかし、同社の手法では、患者の子宮内膜のサンプルを院内で採取するため、外科的な生検が不要。すぐに診断を受けることができる。

生理用品を開発する「The Flex company」

The Flex Companyのウェブサイトより
The Flex Companyのウェブサイトより

The Flex companyは生理カップやディスクなどの生理用品を開発、販売するスタートアップ。2016年にY Combinatorを卒業している。Target(ターゲット)、CVS、Walgreens(ウォルグリーン)など米大手小売で販売されており、2021年には売上が前年の2倍になったという。

2027年までに約138兆円規模に成長すると予測する理由

米調査会社CB Insightsが2021年に発行したレポートでは、現在のフェムテック市場は350億ドル(約3.8兆円)で、2025年までに500億ドル(約5.5兆円)にまで拡大すると予想している。

一方、2021年のBloombergの記事では、更年期市場だけでも6000億ドル(65.4兆円)になると言われている。マーケットデータが混雑する中、Coyote VenturesとFemtech Focusは、昨年、新たにマーケットを2027年までに約138兆円規模に成長すると予測した。どのようにして、この数字になったのか。その背景を見てみよう。