これに加え、ゲーム内通貨を買う時に表示されるカードのビジュアルも、「PlayStationストアカード」「Steamプリペイドカード」といったゲーム系プリペイドカードを模したようなデザインになっており、このことも生々しさを加速させた一因かもしれない。デザイナー側としては良かれと思ってデザインしたカードのビジュアルが「やっぱり課金させるつもりだったのか」とユーザーの怒りを加速させる結果になっていたようだ。

ゲーム内通貨の残高表示は、ゲーム系プリペイドカードのデザインに近い
ゲーム内通貨の残高表示は、ゲーム系プリペイドカードのデザインに近い

開発費の高騰により利益率は下がる一方の、コンシューマゲーム機用ソフトビジネス。ソフトの販売額だけではなかなか利益が確保できず、有料DLCなどによる追加収入を求める方針になるのはビジネスとして当然のことだ。

しかし、製品版ソフトを買って遊んでいるファンに対して課金を求めるのであれば、見せ方には相当慎重にならざるを得ない。ユーザーが自発的に「もっと楽しみたいから課金したい」となるように誘導するのが最良だが、この辺りのさじ加減を調整するのもプロデューサーの手腕の見せどころだろう。

B2Cビジネスの1つの教訓として、本件は深く心に刻んでおきたい事例となった。