小学校3年生のときです。家族が購入したパソコンで、「FC2ブログ」を書くことから始めました。HTMLという言葉も知りませんでしたが、タグをコピペしてホームページをつくったこともあります。

Twitterは2010年、大学生のときに始めました。最初の頃は、発信よりも情報収集を目的にしていたんです。有名な起業家や経営者、クリエイターなど活躍している方々をフォローすると、似たようなひとが自動的にレコメンドされます。この機能によって、自分が興味深いと思える人を新たに発見することもできました。

それから、尊敬する人や世界観に共感できる人に「直接会ってお話がしたい」とDMを送るようになって。10人に1人ぐらいは実際にお会いすることができました。

──すごい高い確率です。熱意あふれるDMだったんでしょうね。

そうですね。DMで「女性のために、テクノロジーの民主化をしたい」という想いを伝えて、共感してくださった方は会ってくれました。

その後、大学時代にSHElikesの前身である、「Design Girls」というデザインに関心のある女性を集めたイベントを行ったのが、Twitterで発信をするようになったきっかけです。

オンラインでインタビューに応じる福田氏
オンラインでインタビューに応じる福田氏

──大学時代から、起業を志していたんですか。

いえ、全然そんなことはありません。実は、大学時代に転機があったんです。サンフランシスコに留学したんですが、当時アメリカではInstagramとFacebookが大ブームになっていて。現地で知り合った私と同じ20歳の起業家が、「Instagramのビデオ版をつくって世界を変える」と熱く語っていたんですよね。

その姿を見て、「プログラミングができればInstagramがつくれるんだ!」と衝撃を受けたんです。それで、デザインとプログラミングを学び始めました。しかし、その学びの場に女性がほとんどいないことに気がついて、課題意識を持つようになりました。「若い女性にも、テクノロジーやアイデアをかたちにする技術にもっと親しみを感じてもらいたい」と思ったのが、「Design Girls」を企画したきっかけです。

だんだんイベントの規模が大きくなっていくなかで、「法人化してみたい」という気持ちが芽生えていきました。

ギャップをキーワードにする

──「Design Girls」の告知をTwitterでするようになって、フォロワーがふえていったんですね。

そうですね。発信していくうちに、より多くの人に興味を持ってもらうには“ユニークなキーワードの掛け算”が大事だなと気づいたんです。「◯◯なのに△△」というような、意外性のある組み合わせですね。