──アバターで毎日同じ服を着ていると……。

カッコ悪い……ってなるんですよね。

──大変な時代だなって思っちゃいますが、普通なんですよね。

RobloxはUGCコンテンツなのでちょっと違いますけど、Fortniteはファッション企業として見たほうがいいんですよ。

──Fortniteはファッション企業ですか。名言が来ました。

もちろんゲーム会社でもあるんですけど、結局あそこ(配信元のEpic Games)って、スキンでマネタイズしているので。

──ファッションとはなにかという話でもありますよね。

自己表現の場なので。Fortniteって毎年37億ドル(約4000億円)から55億ドル(約6000億円)ぐらいの売り上げなんです。その規模感のファッション企業ってどこかというと、PRADAさんとか、そういう企業になってくるんですよ。

──面白いですね。noteで「バーチャルマーケット」さんとイベントをしたときに聞いたのですが、BEAMSさんはメタバースを、オンラインでリアルの服を売るための入り口にしているそうなんです。けれど、アバター用の服も結構売れるらしいんです。実際、今はオンライン空間にいる時間のほうが我々は長いですから。

どんどん長くなっていると思います。だからこそ今、Roblox上ですと、毎日来ているデイリーアクティブユーザー(DAU)の大体5分の1が、毎日何かしら自分のアバターのアイテムを変えているんですよ。それって、ほぼ毎日服を着替えているのと同じようなことが、今(オンラインで)起きているってことなんですよね。

 

 

──オンライン上のコミュニケーションや、今のクリエイターという言葉に対する僕のイメージは古いんだなって、ちょっと思い知りました。宮武さんのアメリカの話を聞いて、スケールがデカいなというのが皆さんにも伝わっていればうれしいです。

歴史上やっとインターネット上のクリエイティビティにマネタイズオプションがついた

──やっぱり日本のクリエイターエコノミーはこれからですね。でも、その芽は出てきている気はします。noteのクリエイターの方でも、本当にだんだんと横展開されている方が増えている感じもありますし。

ここまでの話を聞くと、アメリカのクリエイターエコノミーに日本は完全に差をつけられちゃった感じがするので、日本も頑張りましょう。日本のほうが強い領域は絶対にあると思います。

絶対ありますね。

──ちょっと僭越かもしれませんけど、僕ですらクリエイターの可能性のリミットみたいなものが、今日完全に弾けてましたから。僕は「テレビ番組はもっと世界を意識して作りましょう」と記事ではよく書いていますけど、個人のクリエイターでもそれは全然可能だということですもんね。