全然可能だと思いますね。それこそコンテンツの種類によっては、まったく言語がわからなくても。特にTikTokがそうですね。

──きゃりーぱみゅぱみゅさんとか、たぶんすごいポジショニングにあると思います。

しかも、いろんな種類のクリエイターがいるので。たとえばTikTokですと、「アイスクリームクリエイター」がいて、彼の動画は言葉を理解してなくても、アイスクリームを作っている目線で動画を作ったんだってわかるので。

──言葉を超えやすいコンテンツってありますよね。日本もアニメとかにそういう可能性があると思います。当然、クリエイターエコノミー協会だけでやることではないですけれども、横のつながりで世界に、という点では(皆さん)まだまだ苦戦していると思うので、ぜひ協会の皆さんも参加いただければと思います。

私自身が今、クリエイターエコノミー協会の活動自体にコミットしているわけではないんですけれど、日本でクリエイターエコノミー的なものが広がっていくためには、こういうことに挑戦するクリエイターの方が増えていかないといけないと思うんです。

別にアメリカがすべてだとは思わないですけれど、日本に今、何が欠けていて、広がっていくためにはこういうことにトライしてもいいんじゃないかな、というヒントになりそうな話を、1つだけ追加していただけますか。

そうですね。概念的な話になってしまうんですけど、今までのインターネットは、クリエイティビティと相性がすごく悪かったと思う人が多いんですよ。それこそ、たとえば記者やジャーナリストのコンテンツがUGCコンテンツと同じような取り扱いを受けたり、コピーされたりするので、クリエイティブな仕事をしている記者などが稼ぎづらくなっています。逆にアーティストさんも無償で写真をネットにあげないといけないとか、そういう状況になっています。

ですが、これは実はインターネットがクリエイティビティと相性が悪いという話ではなくて、クリエイターエコノミーの歴史と、インターネットの歴史を見ると、今までは、そこにクリエイティブに対するマネタイズオプションがなかっただけなんですよね。

──そうですね。みんなが無理だと思って最初から提供しなかったから、なかったとも言えますよね。

だからこそnoteさんとかのサービスはすごく重要な立ち位置にいます。結論から言うとクリエイティビティは、今のWeb2.0と相性が悪かったというだけ。Web2.5、Web3.0では、より相性がよくなります。