でも、Twitterはパブリック。それに、リーチが広がりやすく、自分が想定しているよりもバスったりすることがあるメディアです。短い文章でへんな誤解をされないように、複数の自分の目で見て、突っ込まれないか、誰かを傷つけないかなどかなり考えてから投稿します。ただ、無味乾燥なツイートだと読者にあまり届かなくなるので、このバランスはやりながら見るしかないと思っています。

──ビジネスでSNSを活用するばあい、個人のブランドだけじゃなく企業ブランドにも傷をつけてしまうリスクがあります。村上さんは、パブリック性と個性の出し方のバランスをどのようにとっていますか。

僕もまだまだ試行錯誤している段階です。僕の会社は、個人の活動を応援してくれているので比較的やりやすい方ではあると思うんですが。とはいえ当然、僕個人の見解と会社の見解が微妙にズレている場合もあるわけです。そういうときは、意見したいんだけれどあえて言わないようにしたり、ある記事をツイッターで見て引用コメントをしたいんだけれども、一瞬引いて大丈夫かなって考えたり。その辺は気をつけてます。

例えるなら「イベントで登壇した後のネットワーキングパーティ」の感覚で取り組んでいますね。自分の個性を生かしつつ、ネットワーキングパーティーでちょっとおふざけコメントも含めてファンを増やすという感じ。SNS上でも、僕の言ってることをより聞いてもらえるような場づくりをしたいと思っています。

 

初心者のSNS活用法は情報入手とコメントづけから

──新たにビジネスでSNSを始める人にはどのようなアドバイスをしますか。

Twitterのようにパブリックなプラットフォームで発言するといきなり叩かれてしょんぼりすることになるかもしれません。なので、LinkedInのように利用の目的がはっきりしたクローズドのプラットフォームで、温かいコミュニティがあるものから始めるのがいいと思います。

LinkedInでは、プロフィールをしっかり書くことが最も大切です。どんな仕事をしていて何に関心があるのかわかると、アルゴリズムがそれに合わせた記事を送ったり、いろんな人とつなげるようなおすすめをしたりします。LinkedIn編集部をフォローして、最初は情報収集から始めるとよいでしょう。その中から気になる発信をしている方をどんどんフォローして、記事への感想やコメントを残すことからやってみてはいかがでしょうか。書くことに少し慣れてきたら、NewsPicksのクロスコメントや、自分のアカウントで発信することにトライしてみましょう。