発信し出すといろんな人がいろんな反応を見せるようになるので、そこからようやく自分らしい投稿をしたり、どうやって自分の目的に応じてほかのプラットフォームを使い分けたりしていくかを考える段階に入るかなと思います。

 ──村上さんにとって、noteはどんな位置付けですか。

自分の文章が、かたまりとしてストックできる場所だと思っています。TwitterやLinkedInなどのSNSは、それをどうやって流通させるか、どうやって読者に届けるかを実践する場。出版社と本屋みたいな位置付けですね。

それと、noteは読書の場でもあります。僕は普段からnoteでいろんな人の記事を読んでいますよ。note編集部のおすすめもそうですし、「何か面白いことを言っている人はいないかな?」とハッシュタグで気になるテーマをザーッと検索します。良いインプットの場になっていますね。

以前は文章を書くのが苦手だった

──いま「電脳コラムニスト」として記事を書かれていますが、電脳隊を起業したころからコラムを書かれていたんでしょうか。

いえ、表に出すようなものはほとんど書いたことがなかったですね。まとまった文章を書くのは苦手でした。でもせっかくコラム執筆のオファーをいただいたので、チャレンジして自分のスキルをひとつアップさせようと考えたんです。

コンフォートゾーンを1人で抜け出すのはめちゃめちゃつらいじゃないですか。だから、もし助けてくれる人が現れたんなら、乗っかった方が得だと思うんですよね。

──苦手意識はどう克服したんですか。

オファーされたときに担当の方から「村上さんはいつも面白いことを言っているので、それを書いてみませんか」って言われたんですよ。なので、何かのニュースについてちょっと面白い切り口で、友達とか会社の人と雑談したことを文字に起こすような感覚で書くようにしています。ひたすら書いて、反応を見て。PDCAの繰り返しですね。

──LinkedInのようなクローズドのSNSでまずは記事の感想を書くことから、SNS発信の練習をする。慣れてきたら、自分の目的にあったプラットフォームを選んで、もう少し長い文章をコツコツと書きためていく。それをたとえばnoteにストックしていくことで、コラムニストとしてのオファーにもつながりやすくなるかもしれないですね。

いまやSNSでたくさんのコラムを書いている村上さんが、じつは3年前まではほとんどSNSで発信したことがなかったというのは驚きでした。これからSNSをはじめようと考えている方たちにも、励みになったのではないでしょうか。