どの世代が損をしたか?氷河期部長&課長の憂鬱 出世・給料・役職定年#23Photo:Photolibrary

ゼネコン業界の最上位に君臨し、売上高が1兆円を超えるスーパーゼネコン。今回は鹿島、清水建設の2社を取り上げる。両社の中で、それぞれ年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?特集『どの世代が損をしたか?氷河期部長&課長の憂鬱 出世・給料・役職定年』の#23では、20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要64社内のランクの推移を初試算。鹿島、清水建設ともOBより現役世代が優位に立ったが、その中でも勝ち組になったのは一体どの世代?このほか5年後の平均年収予想額では、現状を上回る結果となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

ゼネコンはOB世代より現役優位
5年後の年収も現状を上回る

 公共工事の減少などで長らく建設投資が減っていた建設業界。かつては構造不況業種といわれていたが、2010年代に入ってから、東京オリンピックや首都圏の再開発などもあって、建設ラッシュに沸くようになった。

 下請けや孫請けなど現場を含めた建設業全体は、何層もの下請けでピラミッドのような構造になっている。その頂点に君臨するのがスーパーゼネコンである。売上高は優に1兆円を超える。

 今回はスーパーゼネコンの中で、鹿島と清水建設の2社を取り上げる。両社の中でそれぞれ、年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?ダイヤモンド編集部は、20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要64社内のランクの推移を初試算した。

 2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本企業の中での序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。

 試算の結果、鹿島、清水建設ともOBより現役世代が優位に立ったが、その中でも勝ち組になったのは一体どの世代?このほか5年後の平均年収予想額では、現状を上回る結果となった。次ページで確認しよう。