どの世代が損をしたか?氷河期部長&課長の憂鬱 出世・給料・役職定年#番外編Photo:JIJI

ダイヤモンド編集部が試算した住友不動産の5世代年収は、実態と異なる――。こう指摘してきた同社が、30代、40代、50代の管理職の年収分布のデータに加え、非管理職であり成果給の比率が高い営業マンの20代、30代、40代、50代、60代の平均年収と年代別の年収分布のデータを編集部に示した。特集『どの世代が損をしたか?氷河期部長&課長の憂鬱 出世・給料・役職定年』の番外編では、試算値ではなく、これまで明かされたことのない住友不動産社内の貴重なデータを初公開する。同社のシビアな成果主義が改めて浮き彫りとなった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

住友不動産社内の貴重なデータを初公開!
同社のシビアな成果主義が実額で判明

 1月半ばに公開した本特集#37『三井不動産・住友不動産の年収、恵まれた世代は?三井不で優勢なのは35歳?55歳?【5世代20年間の推移を初試算】』の中で、住友不動産の5世代年収の試算値を紹介した。

 この試算に対して、住友不動産から以下の指摘を受けた。

 当社は1997年ごろに年功序列を見直し、新卒一括採用をやめた。定期昇給は原則ない(新卒総合職の育成期間〈およそ30歳まで〉は除く)。年齢・性別・社歴は問わず、営業成績や職責・役職に応じた成果主義の給与体系にしている。社員のうち、経験者採用者の比率は9割、管理職の6割が経験者採用出身である。それ故、ダイヤモンド編集部作成の5世代の年収は、年功序列を想起させるものであり、誤解を招くのではないか――。

 この指摘に対して、ダイヤモンド編集部は以下の見解を住友不動産に示し、独自の試算値を引き続き記事で公開している。

 住友不動産の制度がそのようであっても、20代、30代、40代、50代の平均年収をそれぞれ計算すれば、結果として右肩上がりなのではないか。定期昇給がなかったとしても、実力のある社員は時間とともに役職をステップアップしていけるはずだ。

 営業成績も、20代や30代から優れた成果を出せる社員はいるだろうが、そういう社員は40代になっても、同じように高い成績を出せる可能性が高い。時間・経験とともに営業スキルが磨かれたり、社内外でさまざまな人脈が増えていったりもする。そう考えると、仮に成果主義のみの社員を抽出しても、20代、30代、40代、50代の平均年収を比較したら、やはり結果的に年収は右肩上がりのカーブを描くのではないか――。

 このようなやりとりを経て、住友不動産から、30代、40代、50代の管理職の年収分布のデータに加え、非管理職であり成果給の比率が高い営業職員の20代、30代、40代、50代、60代の平均年収と年代別の年収分布のデータの提供を受けた。いずれも試算値ではなく、これまで公開されたことのない住友不動産社内の貴重かつ詳細なデータである。今回の記事では、このデータを完全公開する。

 例えば、40代の管理職の年収分布を見ると、ある職位では3000万円を超えるケースがあることが分かった。その一方、同じ40代の管理職でも、下位25%の社員だと年収は同じ会社と思えないほど劇的に下がる(詳細は次ページ)。

 管理職のデータとは別に、非管理職であり成果給の比率が高い営業職員の詳細なデータもある。同じ20代でも年収に1000万円以上の差がつくことが判明した。同社のシビアな成果主義が分かる貴重なデータを、次ページで確認していこう。