相続&生前贈与 65年ぶり大改正#7Photo:PIXTA

生前贈与をお得に活用するためにも、まず知っておかなければならないのが「そもそも相続税とは何か?」ということだ。相続は親族の死という心の動揺がある中で、10カ月でやらなければならないことがたくさんある。“争族”という悲劇を生まないためにも、きちんとした話し合いができるうちに準備しておこう。特集『相続&生前贈与 65年ぶり大改正』の#7では、相続手続きの基本・早わかり4大ポイントを解説する。(ダイヤモンド編集部 山出暁子)

「週刊ダイヤモンド」2023年1月7日・14日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

遺産を誰にどう分けるか、相続税はいくらか
10カ月のうちにやることは多い

 相続の準備は早ければ早いほどいい。相続は意外にややこしく、手続きも煩雑な上、相続税の申告・納付までの時間もあまりない。何より、親など相続財産を持っている人が元気なうちに、財産をどうしたいか、その意思を確認しておくことが重要なのだ。

 どう分けたいか、その分け方をするためにはどんな手続きが必要か。早く準備することで、相続税を節税する方法についてもゆっくり考え、手を打てる。その一つが生前贈与でもあるわけだ。

 相続はとにかくやることがたくさんある。まずざっと大きな流れをつかみ、特に手間がかかるポイントを押さえておこう。

 下図は親が亡くなった場合の相続の主な流れだ。

 相続開始は親の死からとなるが、実際は初七日の法要後、死亡届を提出してからが本番となる。

 まずは遺言書が残されていないか確認しよう。分かりやすい場所に保管されていればよいが、見つけ出すだけでも一苦労というケースも多い。すぐに見つかっても、書かれた内容が有効な遺言書であるかがまた問題になる。有効な場合はそのまま遺産を分ければよいが、遺言書がない場合や、遺言書の内容が有効ではない場合などは遺産を巡って親族がもめる“争族”に発展する可能性もある。

 相続で遺言書はあらゆる意味で重要な役割を果たすため、早いうちに準備しておく方がいい。

 その後の手続きで、押さえるべきポイントは(1)遺産をもらう権利のある人(法定相続人)は誰なのかを調べる、(2)遺産の内容を調べる、(3)遺産を分割する、(4)相続税の申告と納付を行う──の四つだ。

 次ページでは、相続手続きの四大ポイントについて解説していこう。