バブル世代ではスマートフォン保有率は9割に迫っており、SNSを活用する人は増えてきている。地域に閉じた人間関係を築くだけではなく、SNS等の活用により、より広い人間関係を築く可能性はある。

 ただし、バブル世代におけるツイッターやフェイスブック等のSNS利用は自ら情報発信するのではなく、閲覧のみという人が多い。SNSは情報収集・共通の趣味友達作りのきっかけとしてとらえ、リアルなつながりにつなげていく工夫が必要である。

 つながり消費においては、特にバブル世代女性の消費力が上がってくることが予想される。「1カ月当たりに自由に使えるお金」の変化では、バブル世代において、特に女性について景気が回復し始めた2012年以降から大きく伸び始め、男性と比べるとまだ伸びる可能性がある。

 バブル世代の品質や見栄えのニーズを踏まえると、特に女性においては友人とのつながりという目的で良いものを求めようとする購買力の高さに期待が持てるため、今後はバブル世代女性をターゲットとしたマーケティングがより重要になるものと想定される。

シニア予備軍であるバブル世代
少子化で「孫消費」が活性化

 また、現在50代や60代に入ったバブル世代は、子どもがさとり世代や(社会人になった)Z世代に該当するため、すでに孫がいる人もいるだろう。シニア予備軍であるバブル世代には「孫消費」が重要なキーワードになる。

 長年、出生率低下が問題になっているとおり、子どもの数は減っている。団塊ジュニア世代やポスト団塊ジュニア世代の頃は子どもの数が多かったため、兄弟はもちろん、いとこの数も多く、そのためお年玉の金額は数千円ほどであった家庭も多かった。

 しかし、現在は若年層の人口減少に加え、結婚しない人も増え、結婚しても子供を作らない選択を取る人も増えており、子どもの数は圧倒的に減っている。夫側の両親、妻側の両親含め孫が1人しかいない状況を生じており、昔よりも相対的に孫の価値が上がる(孫が大事にされる)世の中になっている。

 お年玉の金額も小学生低学年から1万円をもらえたり、祖父母の家に訪れる度にいろんなものを買ってもらいやすくなっている。

 このような状況は、親世帯と子世帯の住む場所の関係が変わってきたことも物語っている。