企業の取締役会が新たな最高経営責任者(CEO)を選ぶときに直面する難題は、会社の課題をすでに把握している内部の人間を登用するか、それとも、改革導入を期待できる人材を社外から招くか、ということだ。一番良いのは、その両方をある程度兼ね備えている人材、つまり、子会社を率いているが、親会社の経営には関わっていないような人物を選ぶことかもしれない。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校アンダーソン経営大学院の博士課程に在籍するティンユー・ドゥ氏がこうした見解を研究論文で発表した。ドゥ氏は子会社から昇格して親会社のトップとなった人物を「ハイブリッドCEO」と名づけた。同氏の研究では、こうしたリーダーは経済や業界の混乱期に特に手腕を発揮する傾向が示されたという。