イスラム組織ハマスが10月7日の攻撃でイスラエルから拉致した人質のうち、最大50人がすでに死亡している可能性がある。イスラエル政府が米国やエジプト政府の当局者らと共有した情報から明らかになった。イスラエル政府は、公式には29人が死亡したと確認しているが、実際の数字はこれを大きく上回ることになる。エジプト政府当局者らによれば、この推計はカイロでここ数週間の間に実施された人質交渉でイスラエル側が示したもの。ガザで今も拘束されている人質の解放に向けた交渉の舞台でも、カギを握る情報になっているという。イスラエル政府の新たな推計が正しい場合、ハマスを含む武装組織によって拘束されているとみられる132人のうち約80人は現在も生存していることになる。また、これらの組織は拉致した数十人の遺体をまだ保管していることとなる。死亡した人質の遺体は、現時点でイスラエルに返還されていない。